卒業生からの手紙  フリースクールを経験して

私は小学生のころから少しずつ学校に行けなくなり、中学一年生の夏休み明けから本格的に通えなくなりました。

母や叔母の紹介で、みきてぃ(フリースクールの先生)に出会い、フリースクールに通い始めました。

学校に行けなくなったことに、これといったはっきりした理由があったわけではありません。ただ、玄関に立つと足が動かなくなったり、お腹が痛くなったりして、どうしても行くことができませんでした。 友達が玄関先まで迎えに来てくれたり、プリントを持ってきてくれたり、その中にたくさんの人からの寄せ書きのようなものが入っていたこともありました。友達が自分のことを想ってくれていると感じる一方で、どうして自分はいけないのか、どうしてこんなに親切にしてくれるのだろうと、不安や焦りが押し寄せてきて、自分でもどうしたらいいのかわからなくなっていました。親切にされているのに、その気持ちさえ素直に受け取れない自分に嫌気がさしたこともありました。 今でこそ気持ちは理解できますが、当時は無理にでも学校に連れて行こうとする親の気持ちが理解できませんでした。仮病を使っているわけでもないし、自分でもどうして行けないのかわからない。そんな状況の中で、毎朝、身近な存在である親とも格闘する時間があり、その時間がとてもつらく、朝が嫌いでした。理解してほしかったというよりも、ただ寄り添ってほしかったのだと思います。

そんな生活の中で、フリースクールを立ち上げようとしていたみきてぃに出会いました。現状を説明し、通い始めた当初は不安と緊張でいっぱいでしたが、思っていたよりもその場所は自由で、居心地の悪いものではありませんでした。無理に登校しなくてもいい、その時にやりたいことをやっていい、そんな環境だったことで、少しずつ不安もやわらいでいきました。 みきてぃと母と私で話す機会も増え、母の考えも変わっていきました。無理にでも学校に連れて行こうとしていた母が、私に寄り添い、気持ちを尊重してくれるようになりました。ただ楽をするだけではなく、「一瞬でもいいから学校に顔を出す」「フリースクールで少しでも勉強をする」など、無理のない範囲でルールを決め、自分のペースで過ごせるようになっていきました。

そんな私も中学を卒業し、N高へと進学しました。やるべきことはありつつも、自分のペースで進められる環境だったため、毎日楽しく過ごすことができました。ネットコースで自分の時間を確保できたことでアルバイトも始め、貯めたお金で念願だった自作PCを組み立て、理想のデスク環境を作ることができました。

学校に行けなかった苦しい日々の中で、ゲームをしている時間だけは楽しく、私にとって大きな支えでした。そんなゲームが大好きな私は、高校卒業後、バンタンゲームアカデミーに進学しました。まだ入学したばかりでわからないことも多いですが、高校や専門学校でたくさんの人と出会い、今は毎日を楽しく、充実して過ごせていると感じています。

最後に、これからこの場所に来る子どもたちへ。

これから先、たくさんの人や環境に出会うと思います。今の自分が嫌になったり、今いる環境がつらく感じることもあるかもしれません。でも、焦らなくて大丈夫です。これからの道はちゃんとあります。諦めずに、自分のペースでゆっくり進んでいってほしい。そして、あなたは一人ではないということを、忘れないでください。

保護者の方々へ。

親が思っている以上に、子どもは自分なりにたくさんのことを考えています。無理に変えようとしなくても大丈夫です。どうか、お子さんの気持ちに向き合い、寄り添ってあげてください。